トゥルータイプフォントはなぜジャギーが出ないのですか?
●ビットマップフォントの特徴
デジタルフォントをそのフォーマットで分類すると、ビットマップ形式とアウトライン形式の2種類に大別できます。
その本質的な違いは字形データをどのような形式でもっているかにあります。
ビットマップフォントは文字のかたちを点の集まり(マッピング)で表現しています。
文字を作るときのドットの大きさは一定ですので、同じ文字でも小さな文字は少ないドットで作ることが出来ますが、大きな文字はたくさんのドットが必要になります。
そういう作り方をすることで、それぞれのサイズに最適なデザインが保持されているのです。
つまり、ビットマップフォントはサイズごとに文字が作られる必要があるのです。
小さな文字を所定の大きさで使う時は普通になめらかな輪郭をしています。
しかし、これを拡大して使うと一つ一つのドットが拡大されますので、文字の斜めの部分でその輪郭に階段状のギザギザが目に付くようになります。
これがジャギーと言われるものです。
使用する文字の大きさに合わせてフォントサイズを使い分けできればいいのですが、通常手に入るフォントは1種類1フォントです。
いきおい、1種類のサイズのフォントを色々な大きさに使い回すことになり、どうしてもジャギーからは逃れられなくなります。
●ビットマップフォントのデメリット
① 拡大・縮小すると字形が崩れる
② 大きなサイズの文字はデータ量が増大する
●ビットマップフォントは画面表示用
ビットマップフォントは基本的に画面表示用です。
モニタの解像度は、Windowsで96dpi、Machintoshでは72dpiが基準になっています。
ビットマップフォントはこの画面解像度に合わせて作られています。
プリントアウトは600dpi、印刷用出力は1200dpiです。
従って、ビットマップフォントは印刷用にも不向きです。
●アウトラインフォントの特徴
アウトラインフォントは、文字のかたちを数式(関数データ)で表わすフォントのことを言います。
これは、ベクトルフォント、スケーラブルフォントとも呼ばれます。
下図のように、アウトラインフォントは文字の輪郭を要所のアンカーポイントと、アンカーポイント間のパスと、そのパスの曲線を制御する制御点で構成されています。
このように、ラインで構成されている文字は、そのラインの色を変更することが出来ますし、ラインで囲まれた部分の色もまた自由に指定できます。
●アウトラインフォントの種類
アウトラインフォントにはトゥルータイプフォントとポストスクリプトフォントがあります。
この2つのフォントの相違は、その記述形式にあります。
●アウトラインフォントはジャギーが出ない
アウトラインフォントは、使用時に文字サイズに合わせて、計算された字形が作られます。
拡大しても縮小しても、また解像度が変わっても字形が崩れないようにラインが計算されます。
従って、ジャギーとは無縁で、常にきれいな書体が得られます。
●アウトラインフォントの特徴
① アウトラインデータがあれば、どんなサイズ・解像度の文字も作れる
② メモリの消費量が少ない
③ 変形(長体・平体・斜体)を加えても、滑らかさが失われない
④ 中途半端なサイズも指定できる
⑤ アウトラインを自由に加工して、オリジナルの字形を作れる
⑥ 影付き文字、縁取り文字、中抜き文字など、バリエーションに富んだ文字が作れる
以上、説明してきたことは全てコンピュータ内部で行われていることで、文字が人の目に触れる時は常にビットマップ化されてドットで表示されます。
●モニタ出力
モニタは小さなピクセルで構成されており、その表示密度はWindowsで96dpi、Machintoshで72dpiです。
きれいに計算されたアウトラインフォントも、このピクセルを埋めることで表現されます。
ピクセルの集合体がラインに見えたり、平面を塗りつぶしたベタに見えるのです。
また、ビットマップフォントが適正なサイズで表示されている限り、アウトラインフォントと同様に見えます。
●プリンタ出力
プリンタで印字される時は、通常600dpiぐらいでプリントされますが、このときもドットで打ち出されます。
印刷用の高精細な印字である印画紙やフィルムへの出力もドットでなされ、その場合1200dpiが一般的です。
アウトラインフォントは600dpi出力の時と、1200dpi出力の時、それぞれの精度に合わせて計算され、特に印刷用の1200dpi以上の出力の時は、特別な処理(ラスター処理)がされます。
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