マークや図をきれいにトレースしたいのですが…
「potrace」(ピーオートレース)を紹介します。
「potrace」はオートトレース用フリーソフトです。
市販のオートトレースソフトでは、アドビ社の「ストリームライン」が有名です。
このソフトは機能が豊富で設定も自由に出来ます。
しかし、デフォルトの設定でうまくトレース出来なかった時、設定項目にどんな数値を入力したら最善の結果が得られるのかわからないところがあり、何度か試行を繰り返す必要があります。
この「potrace」は自分で何らかの設定ができるソフトではなく、すべてがソフト任せです。
結果を見るまではどのようにトレースされたか、まったく分かりません。
しかし、画像の解像度が粗い時には、ラインが曲がってしまうことはありますが、それ以外では失敗することは少ないようです。
A.「potrace」は
① bmp (ビットマップ) 画像をeps画像にして出力します。
② 2値情報(白と黒)のみ変換します。
グレースケールは変換しません。
③ DOS画面からのコマンド入力でトレースを完成させます。
B.「potrace」の良いところは
① 元画像をスキャンする時に、解像度を350~1200dpiぐらいに
しておけば、ほとんど失敗することはありません。
② 画像の中の透過したい部分を、きちんとカットアウトできます。
C.「potrace」の不満なところは
① 線としてトレースしたい部分を、細い面としてトレースしてしまう
ことです。
A―① bmp画像をeps画像にして出力します。
bmp画像 出力されたeps画像
bmp画像をオートトレースするのが基本ですので、jpg(ジェイペグ)やtiff(ティフ)形式の画像は画像ソフトなどでbmp画像に保存し直して下さい。
出力結果のeps画像はイラストレーターなどのドロー系グラフィックソフトなどで開いて見ることが出来ます。
A―③ DOS画面からのコマンド入力でトレースを完成させます。
このソフトは、別項で解説している「SED240」と同様、コマンドプロンプト画面(DOS窓)を開きコマンド入力してオートトレースを完成させます。
「potrace」や「SED240」のコマンド入力は、ウインドウズに慣れた人や、DOS窓を開いたことの無い人には敬遠されそうですが、それぞれ使い方は簡単ですし、その使用結果には満足されると思いますので、是非試してみて下さい。
B―① 元画像をスキャンする時に、解像度を350~1200dpiぐらいにしておけば、ほとんど失敗することはありません。
もし、それでもうまくいかない時は、画像を部分ごとに分割してみて下さい。トレース画像の面積が小さくなると、きれいにトレースできることが多いようです。
72dpiの画像をbmp画像に保存し直す時に解像度を上げても、きれいなトレースを得ることは出来ませんので注意して下さい。
B―② 画像の中の透過したい部分を、きちんとカットアウトできます。
上の画像は「potrace」を使用したeps画像です。後の文字が透けてみえます。
これは「ストリームライン」を使用してトレースした画像です。上と同じように見えますが、白い部分は「白で塗り潰された」状態になっているため、後の文字がすっかり隠れています。
この違いは、印刷・デザインの仕事に携わっている方には、大きな違いであることがお分かりと思います。
いかがでしょうか? ここまで使えて、しかもフリーソフトなのですから、使わないてはありません。
それでは、ダウンロードの方法です。
Peter Selinger Potrace の画面から「Downloding and Installing」をクリックして、Windows95/98/2000/NTの項の「potrace-1.8.win32-i386.zip」をダウンロードして下さい。
zipは圧縮形式のひとつです。ダウンロードしたzipを解凍します。
解凍ソフトはLhaca(ラカ)を使用できます。
「zip」の設定は、Lhaca.exeをダブルクリックして、設定画面の下方にある「関連付け」の「zip」をクリックして押し込んだ状態にして下さい。これでzipも解凍できます。
ダウンロードファイルをダブルクリックするか、Lhacaのアイコンにドラッグアンドドロップすれば解凍されます。
解凍すると、「potrace-1.3.cygwin-i386」フォルダが出来ます。
このフォルダは適当な場所(c:¥の中が最適)に置きます。
例として、bmp保存したトレース前の画像を「元図.bmp」とし、「data」フォルダをCドライブに作ってその中に置きます。
実行ファイルpotrace.exeのファイルがCドライブの中(c:¥potrace-1.3.cygwin-i386フォルダの中)にあるとします。
DOS窓を開きます。
画面に「C:¥WINDOWS>」(XPは少し違う)と出ています。ここに
C:¥WINDOWS>c:¥potrace-1.3.cygwin-i386¥potrace.exe c:¥data¥元図.bmp
と入力し、Enterキーを押します。
変換が実行され、dataフォルダの中に「元図.eps」が生成されます。
(何らかの問題があった場合はエラーメッセージが表示されます。)
ワイルドカードも使えますので、c:¥dataの中のすべてのbmpファイルを変換する場合は、
C:¥WINDOWS>c:¥potrace-1.3.cygwin-i386¥potrace.exe c:¥data¥*.bmp
としてください。(*(アスタリスク)がワイルドカード。拡張子bmpのすべてのファイルを意味します。)
コマンドラインの
c:¥potrace-1.3.cygwin-i386¥potrace.exe c:¥data¥
を辞書登録しておくと入力が楽です。弊社では「po」(全角)で登録して使用しています。
〈参 考〉
SED240
Lhaca(ラカ)
DOS窓(コマンドプロンプト画面)
・開き方
・文字入力のチップス
「「よくある質問」その他の項目
○アート紙とコート紙の違いが分かりません
○ダブルトーンと2色分解の違いは?
○トゥルータイプフォントはなぜジャギーが出ないのですか?
○きれいな数式はできますか?
○文字変換に便利なツールはありませんか?
SEDの仕事 SEDの正体 SED240の使い方 スクリプトの作り方
○ページの組みたては?面付けは?書店への配本は?
ページの組みたて 面付け 書店への配本
○自分の書いた原稿は本になったら何ページくらいになるの?
書籍の寸法 1ページ当りの文字数 ページ数の出し方
○自分でデータを作る時に注意することは?
写真データ イラスト・図のデータ 解像度 デジタルカメラ 印刷物の原稿 大容量データの送信
○写真や図版原稿の指定の方法は?
トリミング指定 写真の加工 スキャナー料金
○手書き原稿の校正・校正回数・プリントアウトを印刷に使えるか
手書き原稿 校正回数 プリントアウトの印刷
○文字原稿は入力してデータにするのが一番
パソコン入力 ワープロ入力
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